女の一生のあらすじ紹介

映画「女の一生」

映画「女の一生」とは?

フランスの貴族の娘に生まれた女性の、苦難の多い人生をたどるドラマです。 愛する男性たちに翻弄され、ときに時代の荒波にも揉まれながら生きるジャンヌの、少女時代から老年期までを描いています。

1883年に発表された、フランスの文豪ギイ・ド・モーパッサン原作による「女の一生」を忠実に映画化した作品で、監督は「ティエリー・トグルドーの憂鬱」「母の身終い」のステファヌ・ブリゼです。 主演は「カミーユ、恋はふたたび」のジュディット・シュムラです。セザール賞主演女優賞にノミネートされました。

ヴェネツィア国際映画祭のFIPRESCI賞を受賞した作品です。


映画「女の一生」のあらすじ解説

19世紀後半、フランスの男爵家のひとり娘のジャンヌは純真無垢に育ちました。

そして17歳のときに両親の決めた相手と結婚します。
そのまま幸せな人生を送るはずだったジャンヌでしたが、ある日、夫が乳姉妹でメイドのロザリに関係を迫り、妊娠させてしまったことが判明します。体調を崩したジャンヌは、そのうち自分も妊娠していることがわかります。

夫は涙ながらにジャンヌに謝罪をし、両親からのすすめもあって若い夫婦は和解します。
仕方なくロザリを解雇した後、ジャンヌはひとり息子のポールを産みました。

しばらくは穏やかに過ごしていたものの、夫はまた浮気をします。
友人の伯爵夫人と不貞を働いていたのです。


しかし、良いお付き合いをしている関係上、ジャンヌは目をつむることにしました。

そんななか、ジャンヌの母親の訃報が届きます。
ジャンヌが母親の遺品の整理をしていると、母親も不貞を働いていたことがわかってしまいました。

身近な人がウソツキだらけだと疑心暗鬼に陥ったジャンヌは、司祭に相談をします。 そこで司祭に「いま抱えている真実をすべて明かすべき」とアドバイスされるのです。
悩みましたが、ジャンヌは自分の夫の不貞を伯爵へ手紙で告げます。

なんと、それにより、伯爵は自分の妻やジュリアンも巻き込み無理心中を遂げる惨劇が起こってしまうのでした。

それから数年、寄宿学校に預けていた息子のポールが問題児となってしまい、家に戻します
それをポールを溺愛するジャンヌは喜びます。
しかしポールは、女に金を貢ぐために借金を重ねる放蕩息子に育っていました。

ジャンヌの父親は、ポールの借金を返すために大事な資産の農園を売却し始めます
そうした苦労を与えておきながら、ポールは恋人とともに無断でイギリスへ渡ります。
そうして男爵邸には、ジャンヌとその父親だけが残されてしまいました。

ポールから手紙が届くたびに、金の無心が続きます。
そういったやり取りの末、ついにジャンヌの父親は心労で亡くなります。
肩書だけは男爵ですが、食べるのにも困窮したジャンヌは途方に暮れます。
そんなジャンヌを心配し、手を差し伸べたのはロザリでした。

ほとんど原作通りのストーリーで、時代に流され閉塞感に満ちた女性の悲哀の一生が描かれている作品です。

苦難の度に、楽しかった出来事がキラキラと輝くように挿入されていて、より人生の明暗がはっきりと描かれている演出になっています。

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